◆ びっぐ対談 其の二 ◆
源五郎丸 和彦 VS 毘沙門天 紫郎太
テーマ~世間に唾を吐け~
某県某所にて決行(2005年)
脚本:歌舞伎龍“ハリネード”魔差寛
司会:本日は、「世間に唾を吐け」というテーマで対談をお願い致しております。よろしくお願いします。
源五郎丸:お願いします。こちらこそ。
毘沙門天:夜露死苦お願い申し上げます。
司会:まずはじめに、お二人は今、世間に対して何かおっしゃりたいことはございますか?
源五郎丸:最近、雑種の犬が減ったでしょ。全然見ませんよね。どこ見ても血統書付きですよ。これは悲観すべき現実ですね。今の世の中を象徴してますよね。
毘沙門天:なるほど、つまり、ロッテの堀のような渋い打者がいなくなってきたということをおっしゃりたいのですね。
源五郎丸:まさにその通りでね。堀とか、ロッテ-オリックス-近鉄を渡り歩いた五十嵐とかね。
毘沙門天:ええ。
源五郎丸:でも哀しいことにね。結局、ブランド力を持った者が勝って行ってしまうんですよね。スポーツは全然出来ずに、勉強もいまいちで小太りな奴が、だいたい昔、クラスに一人は居たじゃないですか。でもそういう奴は例えば、百人一首やらしたら飛び抜けて上手いとか、そういう奇妙な面で長けてたりするんですよね。でも、百人一首が上手いからといって、何ひとつかっこよくないんですよね。
毘沙門天:哀しいよね。
源五郎丸:渋いことが認められないんですよね。この世の中は。「渋いねぇ~。」って言われてそれで終わるんですよね。だから私は先日のセパ交流戦で、堀が巨人の上原から本塁打を放ったときに勃起しそうになったんですわ。
毘沙門天:JUKE BOX ROCK'N ROLLERじゃないですか。
源五郎丸:そうなんですよ。
毘沙門天:しかしあれですねぇ、なぜそういう渋さみたいなのを世間の大多数の人間は理解できないのでしょうか・・・。人間なんて所詮、下等ですな。下等生物ですよ。
源五郎丸:私は下等生物のことを、ずっと、加藤生物だと真剣に思ってたんですよ。
毘沙門天:それはそれでいいじゃないですか(笑)
司会:ところで、お二人におうかがいしますが、"小倉氏のかつら"についてはどのようにお考えですか?ベタな質問ですが・・・。
源五郎丸:小倉氏というのは今や、朝の情報発信基地的役割を担ってるじゃないですか。そういう人の生え際の位置が毎日変動しているというチープさが良いですよね。
毘沙門天:でも本人にそのことを聞いたら、「いや、生え際が実際に毎日変わっていくんだよね。信じてもらえないだろうけど。」とか言うんでしょうね。
源五郎丸:まぁいいじゃない、それは。まぁ実際毎日変わっていってるんでしょう。(笑)
源五郎丸:それは冗談として、現実問題として小倉氏のかつらというのはものすごい奇妙な違和感があるんですよ。上手く表現出来ませんが、例えば、松本っていう名前の奴が、「昨日、テレビでダウンタウンの松本がさぁ~・・・」とか言うたら何か違和感あるでしょ。「おまえも松本やん」みたいな。
毘沙門天:なるほどね。そういう魂(ソウル)ですね。
源五郎丸:そういう魂(ソウル)なんですよ。質の高い情報を届けることを標榜しながら質の低いもんを上に載せてるということになるんでしょう。説得力というもんがまるで無くなってきますよね。
毘沙門天:まさに本末転倒ですよね。小倉氏の件もそうですけど、そういうことから考えても、かっこつけたい奴が多いんですかねぇ。
源五郎丸:一瞬で消えていく歌手とかバンドとかいるじゃないですか。一時期はミュージックステーションとか近畿キッズの番組とか出て、もてはやされるけど半年後にはもうどこ行ったんみたいな。そういうパターンは、お笑い芸人でも在るけれども、アーティストの方が哀しさというか虚しさの度合いが大きいんですよね。何でかというと、かっこつけてるというのがあるんですよ。かっこつけて、あれだけ調子乗って、はしゃいでた奴らが半年で消えた・・・。かっこつけてた奴らが短期間で消えるということは全否定されたのと同じなんです。人間として全否定されたということですね。三木道三とか、センチメンタルバスとか、海隊援の"贈る言葉"をパンク風に歌ってた阿呆みたいなバンドとか、挙げたらきりがないですよ。あいつらあれから一切表舞台に出てきてないでしょ。絶対出てこれないですよ。しかし、お笑い芸人は違いますね。また息吹き返して出てきたりするでしょ。ほっしゃんとか見てたらわかるでしょ。なんでお笑い芸人はまた復活できるのか・・・。かっこつけてないからですよ。
毘沙門天:なるほど、非常に含蓄のあるご意見ですね。
毘沙門天:しかし、なぜこんなに全身を覆う倦怠感というか、病的なだるさみたいなのが襲ってくるのでしょうか・・・。
源五郎丸:私も最近、体調があまり良くないんですよねぇ。
毘沙門天:そうなんですね。
源五郎丸:アニマルズとかいう単純なネーミングでもOKしてしまうくらい疲れ切っているんですよね。
毘沙門天:それはひどいですね。
毘沙門天:でも、私もトイレットペーパーを一回に20mくらい使わんと、うんこが拭き切れないんですよ。何回拭いても拭き切れないんですよ。
源五郎丸:キング・オブ・ロックンロールですね。
毘沙門天:しかし、うんこって一言で簡単に言える時代になりましたけれども、昔は大変だったですよねぇ。
源五郎丸:全くその通りでね、うんこなんか絶対に学校とかで出来なかったですもんね。
毘沙門天:うんこが出来ないというのはなぜか・・・?これは動物的本能なんです。うんこをするというのは無防備な体制を生み出してしまうということですよ。どういうことかというと、うんこをしている瞬間は敵の攻撃を受けても太刀打ち出来ない、したがって攻撃されたら終わりなんです。これは飯を食うてる瞬間にも同じことが言えますね。だから、給食を早く食べ終えることが出来る奴は凄いみたいな風潮が生まれてくるんですね。
源五郎丸:青いゴキブリですよね。
司会:さて、電車内で携帯をいじっている奴に対して注意しているおっさん、おばはんが居ますが、それに関してはいかがですか?
源五郎丸:私はそういう中途半端な正義感が一番嫌いですね。大嫌いなんですよ。そういうのが。
司会:それはなぜでしょう?
源五郎丸:そういうおっさん、おばはんが注意する奴というのは、自分が勝てそうな相手、すなわち、メガネかけてて気の弱そうな奴に限っているんですよね。絶対に反抗してこないであろう奴ですよ。
毘沙門天:これは人間として最も卑怯なことですな。
源五郎丸:そうですね。そういうおっさん、おばはんが、車内で携帯をいじっているヤンキーに対して注意しているところを目撃したことがありますか?絶対ないでしょ。
毘沙門天:皆無ですね。
源五郎丸:注意する側の人間が、注意される対象者を選ぶというのは最も卑劣です。しかもヤンキーかヤンキーじゃないかとかそういう次元で選ぶというところが許せませんわ。
源五郎丸:だから私は、そういう中途半端な正義感ならやめろと言うんです。注意するならその車両で携帯をいじっている奴一人一人に対して全員に注意していけよと思うんです。
源五郎丸:こういうことをする動物だから私は人間という動物が大嫌いなんですよ。
毘沙門天:世の中の縮図ですわね。
毘沙門天:そんな中で唯一の救いなのが、日本で一番最初に英語ペラペラになった奴はどうやってそうなったんやという話ですよ。
毘沙門天:ペリーが来航したとき、誰が通訳してん?という話ですよ。あいつらが来たとき、何かしらの条約を結んで行きよったでしょ。絶対、通訳がいたはずなんですがね、その通訳はどういう方法で英語を勉強したんやということですわ。
源五郎丸:通訳したんがアメリカ側の人間やったとしても、同じことが言えますよね。
毘沙門天:その時代に、英和辞典も和英辞典もありまへんで。
毘沙門天:なんで、I can not play baseball.が、私は野球が出来まへんという意味だということが解かったんでしょうか。
源五郎丸:そんなこと言うたら、遣唐使や遣隋使とかはもっと昔ですよ。
毘沙門天:やつらの足音のバラードですよね。
源五郎丸:実に良くないね。
毘沙門天:全くです。
源五郎丸:さて、笑っていいともという長寿番組がありますけど、あれは森田一義アワーなんですよね。
毘沙門天:ええ。間違いなく森田一義アワーですね。
源五郎丸:あれのおもろいところは、通常はタモリである森田一義が、森田一義として番組を進行しているんですが特に他の出演者から森田一義として扱われることもないというところですね。
毘沙門天:お昼休みはウキウキWatchingというテーマソングに続いてタモリが登場しますが、名前のテロップが森田一義と出るじゃないですか。あの瞬間が一時間の中で一番おもろいですわね。
源五郎丸:あれだけの為に見てるようなもんですわ。
毘沙門天:しかし、あれだけタモリと森田一義とを差別化しておきながら、やはりタモリという像は、ぶれないですよね。
源五郎丸:それにも関わらず森田一義アワーなんですよ。
毘沙門天:非常にナイスですね。
源五郎丸:ケンドー・カシンと石澤常光のそれとはまた違うんですよね。
毘沙門天:深いですね。
源五郎丸:盛者必衰のことわりを表しとるんですよ。
毘沙門天:ところで、源五郎丸さんは昔から、ロックであり、ソウルなのですか?
源五郎丸:当たり前田のクラッカーです。
毘沙門天:元々はオフェンシブハーフをされていたんですよね?
源五郎丸:当たり前田のクラッカーです。
毘沙門天:喜郎(よしろう)じゃなくて、喜郎(きろう)なんですよね?
源五郎丸:クラッカーです。
毘沙門天:ありがとうございます。
源五郎丸:私が今回の対談の中で一番言いたかったことは、「あなたの予想に反して、このページが見えているでしょうか?」ということなんですよ。結局のところは。
毘沙門天:ストレスに悩まされ~♪
源五郎丸:ルルル~♪
毘沙門天:ラララ~♪
司会:本日は貴重なお話をどうもありがとうございました。
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