ちゃるめら

脚本:歌舞伎龍“バンヴーノウズ”魔差寛



下線部は、顕著な「漏れ」 / 指摘:秀


店主:「へいっ、いらっしゃい。」

客:「おおああぁっ寒ぅうううぅぅっ・・・。ええ~っと何にしょうか・・・。」

客:「じゃあ・・・チャーシューメン。」

店主:「へいっ、チャーシューメン一丁っ!」

客:「おっちゃん、この屋台もう長い?」

店主:「そやなぁ、もう30年くらいかなぁ。」

客:「へぇ~。」

客:「30年間このガード下でやってんの?」

店主:「そうやで。」

客:「ガード下でやることによって、一種の独特な雰囲気を出そうとしてんねやろ。電車音とか振動とか。そういうの全てわかってんねんぞ。」

店主:「そんなことない。」

客:「絶対そう。」

店主:「なんやねんおまえ。」

客:「笑けるな。」

店主:「帰れや。」

客:「うるさい。俺は客やぞ。食わせろ。」

店主:「じゃあ、だまれや。」

客:「まぁええわ。」

客:「ほんで、さっきから気になってんねんけど、排水はどうしてんねん。」

店主:「この簡易の流し台あるやろ。この流し台からパイプを伝ってあそこの溝に垂れ流しとるんや。」

客:「そんなんしてええんか?」

店主:「ええねん。」

店主:「ほれ、チャーシューメン出来た。」

客:「なかなか美味そうやんけ。」

客:「ほぉ~けっこう美味いやんけ。」

店主:「まずかったら30年も続くわけないやろ。」

客:「まぁ排水はええわ。俺がな、一番気になってるのはな、もちろんこの屋台水道設備ないやろ。おっさん、ラーメン鉢どうやって洗ろてんねん?」

店主:「そこにバケツあるやろ。そのバケツに水張っといてラーメン鉢2、3回つけたらきれいになるわな。」

客:「やっぱりそうか!なんか嫌な予感してたんや。そんな衛生上問題ある手法止めろや。」

店主:「神経質やなぁ、おまえ。」

客:「市役所に訴えるぞ!ボケッ!」

店主:「あんな、そんなこと言うてたら何も食べられへんで。おまえも寿司食うやろ?」

客:「俺も寿司ぐらいたまには食うわい。」

店主:「おまえが食うてるその寿司もな、寿司屋のおっさんがちん○ん握った手でそのまま寿司も握ってんねんや。そんなもんや。」

客:「なんやと!喧嘩売ってんのかおっさん!」

客:「何が民民軒や!民民軒っていうバンドが民民軒っていうタイトルの歌を出すのと一緒や!」

店主:「何やと!そこまで侮辱しやがって!許さん!高島忠夫のイェーイを標榜してやっとるのに!帰れ!」

客:「二度と来るか!こんな店!」

店主:「店ちゃう!屋台や!民民軒や!」

客:「特捜最前線のラストみたいな締めくくり方しやがって!」

店主:「あっ、あれ大滝秀治や。」

客:「ほんまや。大滝秀治や。」







●戻る